不動産を買う その5 その土地の境界を知る

公開日:  最終更新日:2014/05/23

 これまで、「不動産を買う」と題して、いろいろ記事を書いてきました。

今日は、「その土地の境界を知る」と題してお送りします。

前回 「不動産を買う その3」で紹介した、筆界のお話の続きです。

●法14条地図・公図・地積測量図とは?

土地について、筆界がハッキリしているかどうか確認する資料にはどのようなものがあるか…、ということですが、 法14条地図・公図・地積測量図というものをご紹介します。

・法第14条地図とは?

不動産の登記に関しては、不動産登記法という法律があります。

その第14条に定めた地図というのは、いわゆる「14条地図」と言われるものです。 この「14条地図」というのは、現地復元能力を持っているもので、 仮に、土地の形状が変わってしまうなどしても、もとの土地の形状・位置などを把握することが可能です。 そういう意味で、とても精度の高いものです。

 

・公図とは?

これは、「不動産を買う」でも簡単にご紹介をしましたが、 明治時代に租税の徴収のために当時の土地を測量し、所有者を明確にするという作業を行った際に作られた図面をもとに現在まで受け継がれているもの…、 それが公図です。

この公図とは、名前からして、信用度が高そうな気がしますが、 測量なども精度が低く、この図面をもって現地復元などはできません。 土地の位置関係や土地の境の曲線などの形を参考にすることはできるのですが…公図は絶対的なものではありません。

 

・地積測量図とは?

地積測量図とは、土地を分筆するときなどに作成される図面のことで、 近年作成されたものは精度も高く、これも現地復元をすることができます。

※ただし、作成された年代が古いものは、精度が低いものがありますので、注意が必要です。

 

●現地の状況をよく確認。

これらの資料をもとに、現地がどうなっているか、確認をしていかねばなりません。

なかには、現地に行ってみたら、 境界標がなくなっている、 そのほかにも、建物のひさし部分が越境している、ブロック塀が越境している…なんてことも。

理想としては、確定測量(近隣の所有者の立会いのもと境界を確認し承諾を得る)をしてから、不動産を購入することが理想ですが、 以前もブログにてお話をしたとおり、必ずしもそのような取引ばかりではありません。

現地の状況を把握しつつ、近隣の土地の所有者との間で、トラブルがないかどうかもちゃんと確認していかねばなりませんね。 不動産を購入した後に大きな影響が出る可能性もありますので。

 

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